淡路島ロングライド150★2012年度公式WEBサイト

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  • 淡路島一周150kmを走破するイベントとして2010年に誕生した 淡路島ロングライド150
    佐渡ロングライド210と並び、島一周イベントとして注目を集めたこの大会が今年も開催決定!
    昨年の第2回大会に参加したサイクルスポーツ編集部・クリ山がその魅力をレポート
    <text●CS編集部・クリ山 photo●大前 仁/CS編集部>
    サイクルスポーツ2012年9月号より
  • "アワイチ"しない?

    自転車乗りなら、一度は走りにいってみたいと思うコースがある。とくに“一周制覇”を目的としたコースとして有名な佐渡島一周の“サドイチ”や、日本最大の湖“琵琶湖”を一周する“ビワイチ”、そして今回紹介する淡路島一周を目標とした“アワイチ”はその代表格。サイクリストたちの「グルッと島を一周してみたい!」という気持ちを、そのまま“みんなのお祭り”にしてしまったのが、この「淡路島ロングライド150」だ。
  • 関西では身近な鉄板コース!

    淡路島は、僕(サイクルスポーツ・クリ山)のような関東の人間にとってはあまりなじみのない土地だけど、関西の人の話を聞くと「大阪からもアクセスがしやすくて、とても身近な場所」という答えが返ってくる。ましてやサイクリストにとって“アワイチ”ってどんなところ?と聞こうものなら、「たびたび走りに行く鉄板コース」と即答される。裏を返せば、走りに行ったことのない人は、“モグリ”ぐらいの勢いで言われそうだ。
  • 本番ではさらに走りやすくなるコース

    だから、淡路島のイベントができたときにとても気になっていた。昨年、実際に大会に参加してみて、淡路島がどれだけ自転車で走るのに適していて、“一周チャレンジ”のしがいがある場所かというのがわかった。
    まずあげられるのが、交通量の少なさ。信号もほとんどない道は、どこまでもペダルをこいでいける感覚にさせてくれる。それに加えて大会時には、道幅の狭い上り区間で交通規制が実施され、大会に対する地元の理解も厚い。
  • トータル標高差は1200m以上

    大会スタッフのサポート態勢も万全だ。各エイドステーションの手厚いもてなしも、一参加者としてとてもありがたかった。なにより都会から近い土地なのに、地元の人たちからの声援が温かいのには驚いた。大会当日、僕はなんだか懐かしい場所に帰ってきたような気持ちになってしまった。 コースも楽しく、十分苦しい。1日の大会としてはほどよい150㎞という走行距離に加えて、細かいアップダウンのトータル標高差は1200mを超える。勾配のキツい上り坂は、まだ脚力のない人にはかなりハードだと思う。後ろのギヤに、27Tなどの軽いギヤを選択するのが無難だろう。その代わり、最後まで走り切ったあとの達成感は格別のはずだ。
  • 今年の秋はぜひ“アワイチ”にチャレンジ!

    「淡路島ロングライド150」は、僕のようなアワイチ初体験者にとっても、普段から走っている経験者にとっても、淡路島を身近に感じさせてくれる大会だ。多くの仲間とともに同じ目標を胸に走り、地元の味をともに味わう。これはサイクルイベントだから体験できること。ぜひ、今年の秋は”アワイチ”に挑戦してもらいたい。
  • アクセスは意外と楽!

    島とはいえ、ちょっと他の島々と違うのは、本州と直結する明石海峡大橋があることで、アクセスは比較的楽なこと。大阪からクルマでも1時間もあれば行けてしまう。また、明石港から高速船が出ているので、遠方から新幹線輪行と高速船で淡路島に上陸することも可能。
  • 前日からのおもてなしが楽しい!

    大会前日のウェルカムパーティも、地元名産品にあやかった"たまねぎ娘"たちのダンスや、地元ミュージシャンによる演奏、伝統芸能の人形浄瑠璃ありと大いに楽しめた。また、協賛メーカーの豪華景品が当たるジャンケン大会も、かなりの確率で何かしらもらえていたと思うのは、気のせい?前日、受け付けを済ませて、さっさと会場をあとにしてしまった人はもったいない。
  • スタート直後に海からのぼる
    朝日が見られる

    昨年走ってみていちばん印象に残ったのは、走り始めてしばらくして水平線から朝日が上ってくるのを目にすることができたこと。あれは感動モノです。島の東側をまず走るので、ちょうど左手の海から昇ってくる。早めに会場にきて、暗いうちにスタートできれば、徐々に明るくなってくる幻想的な海を横目に走れる。
  • サポート態勢も万全!

    大阪の有名ショップ「シルベストサイクル」のクラブ員たちが、伴走スタッフとして50人参加。淡路島を走り慣れた健脚者ばかりなので、体調が優れなくなったり、困ったことがあったら頼ろう。ただし、パンク修理などは、参加者自身が行なうのが原則。予備チューブは最低2本は持参しよう。今年も連載でおなじみの山崎敏正店長が走ります!
  • エイドステーションが充実

    淡路の楽しみは何と言ってもこれ。各エイドに必ずうまそうなものが置いてあるという食いしん坊サイクリストが泣いて喜ぶイベントなのだ。最初の洲本港ASでは、クイーン淡路の2人から豚汁が振る舞われ、次の灘ASでは、そうめんやあずき汁。慶野松原ASはうかれまんじゅう。最後の多賀の浜ASでは、絶品のたまねぎスープ。もちろんおにぎりやパンといった定番補給食も用意されているので、食欲の誘惑に勝てそうにない。
    ちなみに僕は走るのが遅かったので、うかれまんじゅうは食べられませんでした……(涙)。
CS編集部・クリ山のコースインプレ

■急峻な上りもあり、あなどれないコース

実際に走った印象では大会ルートの約7~8割は海沿いのコース。
海沿いとあって、やはりアップダウンがあるのは宿命。
短いながらも急峻な上りが随所にあり決してあなどることはできない。
洲本港AS直後の急登で、まず心がくじかれそうになる。
立山水仙峡に向かう由良の峠が前半の山場。
峠を登り切ったあとの下りは気をつけて。

■高速で飛ばせるシーサイドライン

由良の峠を下り切った先は美しい海岸線が続く南淡路水仙ライン。
かなりの高速で飛ばすことができるシーサイドラインで、ついついスピードを出して先を急ぎたくなるが
センターラインの継ぎ目部分に溝があるので追い越しの際に膨らみすぎたりしないよう注意。
灘のASの先にも、灘大川の坂、福良峠と細かい上りがあり、体力を消耗することは間違いない。
福良の港の先には大鳴門橋へ向かう、うずしお峠が待ち構える。

■島の南側に上り区間が集中している

距離はそれほど長くはないが、うずしお峠以外にも名前のない細かい上り区間がある。
コースの中ほど、島の南側に上り区間が集中している。
後半の淡路島サンセットラインに入る慶野松原ASにたどり着くまでは無理せずに自分のペースを保とう。
脚力に自信のない初心者は、前にコンパクトドライブ、後ろに27Tのギヤが欲しいところだ。
コース高低表