2010 年、淡路島を一周するイベントとして誕生した「淡路島ロングライド150」。
今年で4回目を数える同イベントは、回数を重ねるごとに参加希望者数が増える人気のイベントでリピーターの数も多い。
その理由はいかに? 前回参加したサイクルスポーツ誌・岩崎がその魅力をレポートします!
●サイクルスポーツ誌2013年7月号より text ●本誌・岩崎 photo ●吉見幸夫

今年こそアワイチへ

関西圏に住む自転車乗りなら、知らないとモグリ?と思われてしまうほど、有名な”アワイチ”は、淡路島を一周するという意味。このアワイチをイベントにしてしまったのが「淡路島ロングライド」だ。今年で4回目の開催を迎えるこのイベント。その名が全国に広がり、参加希望者が増え続けているのにはワケがある。

まずはその距離。淡路島は一周150kmで、一日に自転車で走る距離として適しているのだ。もちろん、自転車乗りの大好きな上りだって充実している。前半の平坦路を過ぎた中盤、そして後半、終盤にも。次々現れる上りには「マジか?」と思うが、走ってみると、それほどキツくはなく、ほどよい充実感と疲労感のスパイス(?)になってくれるからすばらしい(どうしても上りが心配なら、30Tなどの軽いギヤを選択すれば安心)。フィニッシュ後には、名前入りの完走証明書が発行されて、島一周という満足感を盛り上げてくれるのもGOOD !

そして次が風景。日の昇らない早朝にスタートし、海岸線を走っていると、少しずつ周囲が明るくなっていくとともに、目の前に広がる海の大きさに気づく。しばらく走った先では緑の木々に包まれた田舎風景にいやされ、最後には神戸市と淡路島をつなぐ明石海峡大橋のスケールの大きさに驚く。交通量が少なく風景だけでも十分 に満足してしまう。

しかし、このアワイチがイベント=お祭りであることを忘れてはいけない。お腹を満たしてくれるエイドステーションもまたすばらしい! 本当に多くの食材が用意されているのだ。いろいろな具材が入ったパンや、おにぎり。地元で生産されているプリンやおしるこ、たまねぎスープなど、どれを食べるか迷ってしまうほど食が充実。次のエイドで何が食べられるか期待しながら走ってしまう。

そして、最後に伝えたいアワイチの魅力、それは人だ。早朝からフィニッシュする最後まで、島のあちこちで声援を受ける。「頑張ってねー」と手を振ってくれるおばあちゃん。畑仕事をしながらVサインを送ってくれるおじさん。エイドステーションでイベントをサポートしている地元の人たちとの会話も「いいね!」なのだ。

こんな魅力あふれる淡路島ロングライドに、まだ参加したことがないなら、今年こそ「ぜひ!」
  • コース高低図

    走りがいのあるコース!

    全体の7割ほどは海岸線を走るイメージ。洲本を過ぎたあたりから山側へ入り、ひとつ目の上り。その後中盤に立川、灘地野、阿万塩屋町、大鳴門橋など上りが続く。このコースいちばんの辛抱どころ。
    平均勾配は8~ 11%で最大勾配は15%。ただ、どれも長くないのでさほど心配する必要はないはずだ。どうしても心配!という場合は30Tなどの軽いギヤを用意し、頑張りすぎないよう走ることを心がけよう。
    それよりも、景色に見とれてしまってのオーバースピードや、下りカーブなどでのセンターラインはみ出しに注意! イベントになるとどうしてもハイペースで走ってしまいがちだが、マイペースがイベントを楽しむ肝!であることを心得よう!
  • 前夜祭が楽しい!

    受け付けが行なわれる大会の前日は、ウェルカムパーティを開催。ダンスやミュージシャンによる演奏、豪華景品がもらえるじゃんけん大会など、内容は盛りだくさん
  • スタートは日の出前!

    当日の朝は早い! 日が昇る前のスタート地点には、2000人の参加者の姿。1人で参加しても、ほかの参加者と友達になって一緒に走る! なんてこともありなのだ。
  • サポート体制は万全だ!

    大阪のショップ「シルベストサイクル」のクラブ員たちが伴走! ”アワイチ”に慣れた健脚ぞろいなのでトラブル時には頼もしい。ただ、パンク修理は参加者自身が行なうのが原則なので、チューブの持参は忘れずに!
  • 充実のエイドステーション!

    それにしても淡路島ロングライドのエイドステーションはすごい! ここにある写真は提供される補給食の一部だ。おいしいもんの食べすぎも注意!?
  • 応援で元気に!

    地元の人たちの声援は、なにより元気をくれる。島を一周する間にどれほどの声援をもらったか。ありがとう。
  • 完走証がウレシイ!

    ”アワイチ”を完走することができれば、フィニッシュ地点の淡路島国営明石海峡公園にて、完走証がもらえる!。